ゼミ・研究

多文化環境で"好き"が見つかるまで

APU生
ポート
フォリオ

ジェンダーへの考察を通じて、認め合い、 リスペクトし合う大切さを再認識。

PROFILE

村上結さん

アジア太平洋学部(APS) 卒業

京都府出身

※2026年1月取材

人は周囲から受け入れられ、褒められていくと前向きに成長できる。
自分の迷いも挑戦も、どんなことも肯定感を高めてくれた学びの環境に感謝。

JOURNEY

"好き"が見つかるまでの道のり

  • 中学時代 オーストラリア海外留学「使える英語」への興味
  • 高校時代 カナダへの留学プログラムがある高校へ
  • 大学入学 「個」を尊重するAPUへ「私」という概念
  • 大学1年 多文化キャンパスでジェンダーへの関心
  • 大学1年 吉田香織先生との出会い全授業制覇
  • 大学2年 1年間チェコに交換留学、英語が通じない環境に
  • 大学4年 「メイルゲイズ理論」を用いて卒論執筆

どんな高校生でしたか。

中学のときオーストラリアに初めて8日間の海外留学をしたのを機に、「使える英語」を勉強したいと、カナダへの留学プログラムがある高校を選びました。活発なタイプではなかったのですが、勉強も運動も行事も一緒に全力で取り組むクラスだったので、皆に引っ張られて私自身も明るくなり楽しい高校生活を過ごしました。

APUに入学した理由を教えてください。

素の自分のまま生活できる環境があったからです。 私が高校で出会った友達は外国にルーツがあることを隠していました。しかし、それを予期せずクラスの皆が知ってしまい、その友達は「まずい」という顔をしていました。でも、ある時から私に家での文化の話や相談をしてくれるようになりました。彼女からもらった手紙で知ったのですが、私が彼女のルーツに対して「素敵だ」と言ったことがきっかけで「隠さないで堂々としていいんだ」と思ったそうです。これは私にとってすごく大事な出来事で、素の自分でいることを自分の意思ではなく、周りの環境によって制限されてしまう人がいるというのが衝撃でした。得意だった英語を使って学べることはもちろんですが、どんな人とでもお互いをリスペクトしあいながら学べる環境に身を置きたいと思い、APUを強く志望しました。

高校と大学では“学び”がどう違うと感じましたか。

自分の関心がある学問を学べ、勉強に集中できるのがすごく楽しいと思いました。また、APUの授業は学生からの意見がとにかく活発で、手を挙げる人が多すぎて長引き、質問が締め切られることもあります。先生方からのインプットだけでなく、学生からのアウトプットを聞ける機会が多かったので楽しく授業を受けることができました。

入学後、自分の興味が変化したり広がったりしましたか。

APUには国や性別、年齢に関係なく仲良くなれる環境があり、「私」という概念そのものの大切さを改めて感じました。また、APUで学んでいく中でジェンダーへの関心が高まりました。もともと映像作品を観るのが好きだったのですが、授業での映像分析などを通して、映像作品には演出やカメラの動きなどでジェンダーロールが顕著に表れていることに気づかされました。自分の生活環境と未だに残るジェンダーロールを強いられる場面がある社会にギャップを感じ、この部分について研究したいと思うようになりました。

大学在学中の貴重な経験は?

アイルランドと韓国へそれぞれ1ヵ月の語学留学に行き、2回生の秋から1年間チェコに交換留学しました。チェコの学校では国の情勢などに左右されず、クラスがとてもフラットな雰囲気だったのが印象的でした。チェコ語が公用語なので英語が通じないことも多く、寮の契約なども自分でしないといけないため、大事なことは臆さずはっきり言えるようになりました。

卒業論文のテーマにつながるきっかけとなった授業や影響を受けた教授は?

ゼミの教授だった吉田香織先生の授業は1回生から全部履修しました。日本文化、海外文化、歴史などメディアについて多角的に教わり、授業も面白くて、厳しいですがちゃんと勉強をさせてくださる教授です。卒論でもきめ細かくご指導いただき、大変お世話になりました。

卒業論文はどのような内容で書かれましたか。

大きなテーマは「ドラマ『おっさんずラブ』はなぜ男性にも受け入れられたのか」です。それを「メイルゲイズ理論」を用いて分析する研究をしました。「メイルゲイズ理論」とは、主人公、カメラ、視聴者のそれぞれの視線が一致した時に視聴者が主人公になっているように感じさせる視線のことで、同一化させるための要素として作中の女性が利用されていることがあると主張する理論です。男性同士の恋愛を描くストーリーでもジェンダーロールが反映されることがあります。この理論をもとに、男性同士の恋愛を描く作品では「メイルゲイズ」が利用されているのか、また、「おっさんずラブ」が老若男女に支持を得たと認められていることから、男性にも受け入れられた理由を私なりに考察しました。

卒業後の進路と今後の目標は?

イベントやコンサートで演出の幅を広げる「映像」に関わる仕事をします。APUで身につけたコミュニケーション術や英語、韓国語などの言語を駆使して楽しく仕事ができるように頑張りたいです。

最後にメッセージをお願いします。

中学の頃、特に人間関係でうまく行かないことが多く、ネガティブになってしまう自分が大嫌いでしたが、APUは「自分」を自分以上に大事にしてくれる人が多かったです。いつも褒めてくれたり感謝しあったりして自己肯定感が上がりました。素直に自分の気持ちを言葉にできるようになったのもAPUという環境があったからだと思います。4年間で大きく成長できた私が伝えたいのは、好きなこと、やってみたいことを最優先に全力疾走してみるのもいいのではないかということです。APUにはその「入口」がたくさんありますよ。

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